年齢と共にいつも気になるのが「血圧」や「血糖値」、「コレステロール値」の類のもので、人間ドックや生活習慣病健診で値がしきい値を超えるとCだのEだのと評点ランクを付けられて、散々脅されて病院に行って薬を処方されて延々と治療を行うというのが昨今の世の中の健診医療の流れです。血圧が少しでも高いと、やれ将来心筋梗塞になるとか、脳疾患に確率が上がるとか即病人扱いで薬漬けの日々となっている方々も多いかと思います。
そんな中で拝読したのが和田秀樹先生の著書「60歳過ぎたら血圧は下げなくていい」です。本のタイトルを見て気持ちをくすぐられました。和田先生はメディアでも有名ですが、専門は精神科医ですが、医学界に向けての現代の歪曲性を痛烈に批判した数々の著作がありまして大変興味深いです。高血圧を放置しても構わないのは少し大げさですが、「少しくらいの高血圧は逆に健康で元気でいられる証拠で、年齢と共に動脈硬化が進むのは当たり前で、その血管に血液を毛細血管の隅々まで行き渡らせるために血圧が高くなっているのは体が正常に機能している証なんだ」との見解で、我々シニア世代には元気付けられる有難いお言葉です。また健康診断の測定値を判断するしきい値ですが、何の根拠もない単なる平均値にすぎず、昭和初期、戦前の日本人に十分栄養が行き渡っていない時代(血管も今より脆い頃)のデータを使っているため、戦後の欧米型の高タンパク食生活で改善されたより強度のある血管や柔軟性、伸縮性が増した現代人の血管事情に当てはめても意味がないとの指摘は大変ロジカルで納得できるものであります。逆に降圧剤服が続くと血圧が下がりすぎて気分がすぐれなかったり落ち込んだりする方(フレイル症状)が問題だと指摘されています。
昨今の世の中脅しのビジネスというか、心配性の日本人の恐怖心を煽ればビジネスになるのが長年の医者や製薬品メーカのやり方かもしれません。警告と取るのか過剰な脅しと取るのかは判断が分かれるところではありますが、日本では何かにつけ過剰防衛が多くみられており、過保護による自己判断能力の低下は国民全体に蔓延していて、和田先生の指摘は当たっているのかもしれません。
自動車で暴走したり、踏み間違えで事故を起こす高齢者が急増していますが、和田先生の指摘だと「長年の薬漬けによる副反応の結果」で、突然の発作や長期投薬の影響による脳への悪影響で判断能力の低下を招いていると警告しており、免許返納を推奨する大手マスメディアでは全然報道されませんが、大変説得力がある意見と思っております。
いづれにしても最も重要なのは、自分の体は正しい情報をもとに自分で判断で防衛するというのがやはり一番大事だと私は考えている次第です。
