会議の場や何か発言の場で積極的に話が出来なかったり、一旦意見を引っ込めてしまうなど経験も多いかと思います。その端的な理由についての面白いコラムがありました。「他のメンバーに対して対人関係の不安」を感じないその場の心理的安全性が大事なんだそうです。それを阻害してしまう要素が以下四つの不安原因だそうです。
(1)「無知な人物」と評価されることへの不安
質問をしたり情報を求めたりする際に、知識がない、頭が悪いと評価される。
(2)「無能な人物」と評価されることへの不安
挑戦したり間違いを認めたりする際に、仕事ができないと評価される。
(3)「否定的な人物」と評価されることへの不安
他の人と違う意見を言う際に、気分を害して自己評価や人間関係を気づ付たくない。
(4)「邪魔な人物」と評価されることへの不安
決定を覆す発言をする際に、和を乱す人、関わると面倒な人と思われる。
ではどうすれば心理的安全性が保たれるかというと「リーダの行動による」のだそうです。場の心理的安全性を作るための行動とは、
● 直接話のできる親しみやすい人になる。
● 現在持っている知識の限界を認める。
● 自分もよく間違うことを積極的に示す。
● 参加を促す。
● 失敗は学習する機会であることを強調する。
● 具体的な言葉を使う。
● 境界(規範)を設け、その意味を伝える。
これまでのリーダは強くあるべきというイメージが支配的でしたが、現在の知識社会では悩みも弱みも含めた「素の自分を見せる勇気」が必要なんだそうです。しかし実践の場でリーダが強がりの仮面を外すのはどれくらいの方ができているのでしょうか。組織の前で己をさらけ出すことの勇気は並大抵のことではないし、仮に演じたとしてもかなり高等なテクニックが必要になるかと。現代社会のマネジメントはリーダにとっては実に相当な勇気と実行力が試さることになっております。